1 すぎこしのまつりのむいかまえに、イエスはベタニヤにいかれた。そこは、イエスがしにんのなかからよみがえらせたラザロのいたところである。

2 イエスのためにそこでゆうしょくのよういがされ、マルタはきゅうじをしていた。イエスといっしょにしょくたくについていたもののうちに、ラザロもくわわっていた。

3 そのとき、マリヤはこうかでじゅんすいなナルドのこうゆいちきんをもってきて、イエスのあしにぬり、じぶんのかみのけでそれをふいた。すると、こうゆのかおりでいえがいっぱいになった。

4 でしのひとりで、イエスをうらぎろうとしていたイスカリオテのユダがいった、

5「なぜこのこうゆをさんびゃくデナリにうって、まずしいひとたちに、ほどこさなかったのか」。

6 かれがこういったのは、まずしいひとたちにたいするおもいやりがあったからではなく、じぶんがぬすびとであり、さいふをあずかっていて、そのなかみをごまかしていたからであった。

7 イエスはいわれた、「このおんなのするままにさせておきなさい。わたしのほうむりのひのために、それをとっておいたのだから。

8 まずしいひとたちはいつもあなたがたとともにいるが、わたしはいつもともにいるわけではない」。

9 おおぜいのユダヤじんたちが、そこにイエスのおられるのをしって、おしよせてきた。それはイエスにあうためだけではなく、イエスがしにんのなかから、よみがえらせたラザロをみるためでもあった。

10そこでさいしちょうたちは、ラザロもころそうとそうだんした。

11 それは、ラザロのことで、おおくのユダヤじんがかれらをはなれさって、イエスをしんじるにいたったからである。 12 そのよくじつ、まつりにきていたおおぜいのぐんしゅうは、イエスがエルサレムにこられるときいて、

13 しゅろのえだをてにとり、むかえにでていった。そしてさけんだ、 「ホサナ、 しゅのみなによってきたるものにしゅくふくあれ、 イスラエルのおうに」。 14 イエスは、ろばのこをみつけて、そのうえにのられた。それは

15「シオンのむすめよ、おそれるな。

みよ、あなたのおうが ろばのこにのっておいでになる」 とかいてあるとおりであった。

16 でしたちははじめにはこのことをさとらなかったが、イエスがえいこうをうけられたときに、このことがイエスについてかかれてあり、またそのとおりに、ひとびとがイエスにたいしてしたのだということを、おもいおこした。

17 また、イエスがラザロをはかからよびだして、しにんのなかからよみがえらせたとき、イエスといっしょにいたぐんしゅうが、そのあかしをした。

18 ぐんしゅうがイエスをむかえにでたのは、イエスがこのようなしるしをおこなわれたことを、きいていたからである。

19 そこで、パリサイびとたちはたがいにいった、「なにをしてもむだだった。よをあげてかれのあとをおっていったではないか」。 20 まつりでれいはいするためにのぼってきたひとびとのうちに、すうにんのギリシヤじんがいた。

21 かれらはガリラヤのベツサイダでであるピリポのところにきて、「きみよ、イエスにおめにかかりたいのですが」といってたのんだ。

22 ピリポはアンデレのところにいってそのことをはなし、アンデレとピリポは、イエスのもとにいってつたえた。